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「TIME/タイム」は時間が通貨となる近未来のサイエンスフィクション
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「TIME/タイム」は時間が通貨となる近未来のサイエンスフィクション映画で、主演は、「ソーシャルネットワーク」で脚光をあびた、Justin Timberlakeと、「赤ずきん」で印象的だったAmanda Seyfriedのコンビ。

人間誰しも一定の年齢に達すると、それ以上は老いたくないもの。”In Time"(プレビューをどうぞ。)では、人々の老化は25歳で止まる。それは有り難いものの、その後の命は労働やお金で買い取らなければ生きていけない。

貧乏人はいつまでも働き続け、金持ちは若さと贅沢な生活が思いのまま。現在の格差社会を皮肉ったような設定。でも現実の社会では、チャンスがあればアメリカン・ドリームのような世界も夢ではないものの、この映画の世界では、二つの層が住む世界はタイムゾーンで仕切られている。

あるとき、その富裕ゾーンから、116年という途方もない時間を持った男性が、人生に絶望し、貧困ゾーンにやってくる。その時間をたまたま受け取ってしまった、スラムゾーンの青年ウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、時間のからくりを解明すべく、富裕ゾーンへ突入する。

時間泥棒として、時間監視局員のレオン(キリアン・マーフィー)に追いかけられ、追い詰められたウィルは、パーティー会場で側にいた富豪の娘シルビア(アマンダ・セイフライド)を人質にとって逃亡。スラムゾーンに戻ってくるが、次第に二人の間に恋心が芽生え、貧民を助けることで協力、最後は同士として活動を起こす。

このあたりまで来ると、私は、40年ほど前におきた、新聞王の娘パトリシア・ハーストの誘拐事件を思い出しました。誘拐犯の左翼ゲリラは貧民への資金供与を要求。そこまでは普通の誘拐。ところがその後におきた銀行強盗事件で、誘拐されたはずのパトリシアが、犯人グループに混じって行動していることがわかり、最後には逮捕されるのですが、洗脳されたのか、あるいは犯人グループの意図に共鳴したのか、そのあたりは、とかく心理学の探求が必要です。

いずれにしても、あらためて「時間」というのは唯一誰にも平等なものである現代が、変えがたい存在であることを感じます。

| mikaeiga | 11:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
「おとなのけんか」は役者の演技力で舞台劇を見事映画化に成功させた
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「おとなのけんか」は役者の演技力が物を言う映画。それもそのはず、元々は、世界的な大ヒットになった舞台劇を映画化したもので、最初から最後まで、舞台はアパートの一室。登場人物は全部で4人。そのうち3人までがアカデミー受賞者で、残る一人もノミネート暦ありの演技派役者ぞろい。衣装も変わることなく、時間が飛んだりもしない。

"Carnage"(プレビューをどうぞ。)は、子供同士のけんかに始まり、大人同士のけんかで終わるという設定のストーリーです。11歳になる男子のザッカリーがイーサンという男子を殴って怪我をさせたため、その親が和解を求めて話し合いにやってくるのです。初めは穏やかな口調で、一段落するかと思うのですが、一旦廊下のエレベーター前まで出たにもかかわらず、またお茶に誘い、部屋に逆戻り。

今度こそ帰るのかと思うと、廊下で口論になり、他人の手前があるため再びアパートの部屋へ。そんな事を繰り返す中で、ザッカリーの父親を演じるクリストフ・ヴァルツの執拗な携帯電話での会話が笑いを誘います。悪役を務めたこともあるChristoph WaltzのKYぶりが面白い。その不躾さに妻のKate Winsletが業を煮やし、果てには携帯を花瓶の中に沈めてしまうのも何とも小気味がよい。

一方、イーサンの両親を演じる、Jody FosterJohn C. Reillyの夫婦も、お互いの夫婦喧嘩にまで発展するさまは、かなり現実味がある。「おとなのけんか」はゴールデングローブ賞では、コメディー・ミュージカル部門において、ジョディ・フォスターケイト・ウィンスレットが両方とも主演女優賞にノミネートされた、役者で見せる映画なのです。

| mikaeiga | 09:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
「50/50」のチャンスだと言われたら、あなたはどうする?
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50/50「フィフティ・フィフティ」のチャンスが、生死にかかわる50/50だとしたら、あなたはどちらを選ぶでしょうか?実際にその立場に立ってみないと誰にも実感できないことだと思います。500日のサマーで、繊細で甘酸っぱい恋心を好演したジョセフ・ゴードン=レヴィットが演じるアダムは、その50%のチャンスにかけるのでした。

”50/50”(プレビューをどうぞ。)は、まだ若い20代半ばの主人公が癌を宣告されてから、親友を始め、両親やガールフレンドがどのように振舞っていくのかを、ユーモアを交えながら、それぞれの苦悩や思いやりを描いた映画です。実は脚本を書いたウィル・ライザーが、自身の癌克服物語をベースにした話だけあって、現実味があります。

親しい人が癌を宣告されたら、周りの者だって面食らって、どう対応していいのかわからなくなります。ガールフレンドのブライス・ダラス・ハワードも、最初は両親の前で、「私が面倒を観ます。」と宣言していましたが、やはり次第に無理が出てきて、アダムの親友カイルを演じる、セス・ローゲンに、別の男性に心を移しているところを目撃されてしまいます。

Seth Rogenは、脳天気な役柄ですが、親友のJoseph Gordon Levittを思う気持ちは誰にも負けません。決して暗く沈むことなく支えてあげるのです。化学療法を受ける患者はセラピストがつくのですが、まだ勉強中で、頼りなげな役は、「マイレージ・マイライフ」アナ・ケンドリックが好演していました。あとは、母親役のアンジェリカ・ヒューストンが、ショートカットで、かなり若作りをしていたのが印象的でした。

私の母も乳がんを宣告された時、「いえ、私は絶対癌ではない。」と100%事実を否定したそうです。主人公のアダムは極めて健康的な若者。信じがたい事実に直面し、しかも50%の成功率しかない手術をしなければ転移する恐れがある状況におかれたら、あなたはどちらを選ぶでしょうか?

| mikaeiga | 10:51 | comments(1) | trackbacks(0) |
マーガレット・サッチャー 「鉄の女」もやっぱり一人の女性
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「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」で、主演のメリル・ストリープがまたもやアカデミー賞主演女優賞に輝きましたね。「ヘルプ」のヴィオラ・デイヴィスも熱演していただけに、初めてのアカデミー賞をあげたかった気もしますが、やはりMeryl Streepの演技は、メイクアップも含めて、見もの。映画そのものは特に見事とは思いませんでしたが。

”Iron Lady”(プレビューをぞうぞ。)の初めのシーンは老年期のサッチャーの日常生活を表していて、最初はこれが、あの「鉄の女」と異名を取ったサッチャーなの?というくらいに変わり果てた様子だったのが印象的でした。そして、生涯どんな時でも支え続けてくれた夫に先立たれ、物思いにふける毎日のサッチャーの回想シーンが始まります。

オックスフォード大学で学んだマーガレットは、かつて市長を務めたこともある、尊敬する父の影響を受けてか、政治家を志しますが最初は落選。まだ野望を捨てきれないマーガレットは、専業主婦になるつもりのないことを宣言して、優しいデニス(ジム・ブロードベント)と結婚。双子に恵まれながら、家族との時間を犠牲にしても、政治家への路を突き進んでいくのです。

当時どん底にあったイギリスの名誉と機能を取り戻すべく、初の女性首相となって、辣腕を示していくことは、もう歴史上わかっていますが、引退後、認知症を患ったことが、この映画が生まれるきっかけとなりました。監督は、ブロックバスターの「マンマ・ミーア!」で、メリル・ストリープは息のあっている、フィリダ・ロイド

アメリカのレーガン元大統領にしてもそうですが、あれだけ世界の大舞台で活躍した人たちが、後で認知症に悩まされるというのは、現役時代と引退後の生活の落差が激しすぎるからなのでしょうか?

| mikaeiga | 12:27 | comments(0) | trackbacks(1) |
「アーティスト」で映画本来の魅力をクローズアップ
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「アーティスト」は映画本来の魅力をクローズアップしてくれる、モノクロサイレントムービーです。昨年アカデミー賞トップランナーとしてアメリカの劇場で公開が始まったときは、どうして今、この白黒の無声映画が受けるのかよくわかりませんでした。でも観てみて、その魅力を確認。

”Artist"(プレビューをどうぞ。)は、アカデミー賞の10部門にノミネートされ、その半数の5部門で受賞するという、打率5割の成果を得ました。晴れて受賞できたのは、作品賞、監督賞、主演男優賞、衣装デザイン賞と作曲賞でした。

時代は1920年代のハリウッドサイレント映画全盛期。当時の大スター、ジョージ・ヴァレンティン役を演じるのは、ジャン・デュジャルダン。映画撮影後ひげをそり落とした後の彼を観ると、随分印象が違いとても若い俳優さんだったことがわかりました。ジョージにあこがれる女性ファンは星の数ほどいるものの、アクシデントで彼の頬にキスをすることができたペピー・ミラーは、女優の卵。これを機会にオーディションを受け、踊り子から始め、次第に名前がつき、せりふがつき、どんどん売り出していく幸運な新人女優を演じたのは、ベレニス・ベジョ

次第に無声が優勢になろうとした映画の変遷期についていけなかったジョージを、今では大スターの名前をほしいままにするペピーは、何とか復帰させようと温かく見守ります。このフランス人俳優の二人が、「アーティスト」の映画を魅力あるものにしたことはいうまでもありません。

でももう一人、いやもう一匹、忘れてならない大スターは、10歳になるジャック・ラッセル・テリアの”Uggie"なのです。アカデミー賞授賞式でも立派に舞台を踏んでいました。捨て犬がアカデミー賞で脚光を浴びるという、まさにアメリカの夢物語の一端ですね。

| mikaeiga | 22:46 | comments(0) | trackbacks(0) |

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