「ドラゴン・タトゥーの女」リメイク好調の第1作目
2012.03.30 Friday | category:Mystery
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「ドラゴン・タトゥーの女」は、スウェーデンで世界的なベストセラーを記録した、スティーグ・ラーソンのミステリー小説が映画化され、さらにセンセーションを巻き起こしたため、ハリウッドがリメイクを行ったもの。オリジナルの三部作はどれも衝撃が強く、特にヒロインを演じたノオミ・ラバスのイメージが強烈だったので、一体アメリカのどの女優がそのイメージを払拭して演じきれるのか、興味津々でした。
"The Girl with the Dragon Tattoo"(プレビューをどうぞ。)で、主役のリズベス・サランダーに抜擢されたのは、「ソーシャル・ネットワーク」で初めて記憶に残った、ルーニー・マーラ。華奢な体は確かにいけそうだけど、芯の強さがどこまで出せるのか見ものでしたが、なかなか好演していました。
Rooney Maraはこのコンピューターのエキスパートハッカーにもかかわらず、後見人を必要とする情緒不安定な人格を表現し、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされ、作品自体は編集賞を受賞しました。その相手役には、かつてジェームズ・ボンドを引き継いだ、ダニエル・クレイグ。こちらも最適のキャスティング。
Daniel Craigは、ある財界の汚職事件を告発したことで名誉毀損罪で訴えられ、落ち込んでいたところへ、クリストファー・プラマー演ずる財閥から、40年前に失踪して以来行方不明の姪の捜索を依頼されます。一人では心もとない彼に紹介されたのが、ドラゴンの刺青を背中に入れた、リスベットでした。リズの検索能力はずば抜けていて、どんなコードも解読してしまうので、記録がないと思われる資料でさえ引き出すことが出来るのです。
この二人が組むことで、40年前、財閥の一族が住んでいた島で何が起こったのかを解明していきます。女性には目を背けたくなるシーンがありますが、これもリズを語る上でなくてはならない筋書き。でも、リメイクゆえに、心の準備が出来るので、初めほどは気になりませんでした。続編も期待したいです。
「マリリン7日間の恋」でわかるマリリン・モンローの素顔は愛らしい
2012.03.21 Wednesday | category:Biography
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「マリリン7日間の恋」でわかるマリリン・モンローの愛らしい素顔を演じたミッシェル・ウィリアムズの演技が光っていた映画です。マリリン・モンローのイメージはといえば、頭はあまりよくないけど、グラマーでセクシーなブロンドの代表という感じですが、この映画に出てくるマリリンは、とても純粋で、スターなのに自信がなく、とても人間的な面が描かれています。
”My Week with Marilyn"(プレビューをどうぞ。)という原題のように、この映画の原作になったのは、1956年に、映画「王子と踊子」の撮影のためロンドンを訪れたマリリン・モンローが、最初は大歓迎されたのに、撮影が始まると、監督と演技指導でかみ合わなかったり、初の海外ロケで緊張していたこともあって、次第に孤立していく中で、唯一心を許せた助監督の一人、コリン・クラークの回想録。
映画"The Prince and the Showgirl"の主演・監督を務めるローレンス・オリビエ役は、実際に主演監督作品も豊富なケネス・ブラナーが演じているので臨場感があります。また、配役の中には、熟年女優のジュディ・デンチがいたり、エディ・レッドメインが演じているコリン・クラークに心を寄せる若い恋人役を、「ハリー・ポッター」のエマ・ワトソンがお下げ髪で演じていたり、キャストも充実しています。
2012年は、世界のセックス・シンボル、マリリン・モンローが亡くなってから早50年になる年。その亡くなり方にも疑問がもたれているので、この間降って沸いた、ナタリー・ウッドの死因究明のように、今度はMarilyn Monroeの他殺説がまた浮上するかも。
「Jエドガー」ほど長期間に渡って権力の座にいた男は他にいるだろうか
2012.03.13 Tuesday | category:Drama
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「Jエドガー」ほど長期間に渡って権力の座にいた男は他にいるだろうかと思ってしまうほど、良くも悪くも権力を意のままに扱った、一人の男の物語です。主演のレオナルド・ディカプリオは、20代の若きエドガーから、晩年に至るまでを特殊メークで熱演し、ゴールデン・グローブ賞のドラマ部門、主演男優賞にノミネートされました。
”J.Edgar"(プレビューをどうぞ)は、苦学していますね。昼間はアメリカ議会図書館で働きながら、夜間にジョージタウン大学のロースクールに通って資格を取り、アメリカ司法省に入省します。そこでめきめきと力を発揮し、認められて、1924年に、当時はまだ単に「捜査局」だった機関の長官に抜擢された後、1935年に現在のFBI(Federal Bureau of Investigation)を正式に発足させ、以後合わせて半世紀(50年)に渡って、そのトップの座に君臨しました。
その間入れ替わった大統領は、カルビン・クーリッジ大統領からリチャード・ニクソン大統領まで、実に8人。(といっても、もし日本の警視総監が半世紀の間同一人物だったとしたら、その間の日本の首相の数は2桁になりますが。)その大統領の中には、John Edgar Hooverにスキャンダルを握られ、彼を解任しようとしてもできなかった事実があるとか。
その秘密を握った資料は膨大で、非合法な手段で入手したものも多くあり、誰もが公開されることを恐れていた非公式の極秘資料は、フーバーの生前の指示で、ナオミ・ワッツが演じた忠実な秘書が、彼の死後、数日間かけて処分したようです。
Jエドガーは、アメリカ連邦捜査局の組織を強力にして犯罪撲滅に寄与した一方で、マフィアとの癒着も取りざたされるなど、二面性を持つ人物として、多くの批判も受けていました。彼の死後、FBI長官の任期は10年に制限されたのです。
「ヒューゴの不思議な発明」には、映画界への愛があふれている
2012.03.05 Monday | category:Fantasy
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「ヒューゴの不思議な発明」は、映画界への愛があふれている、まさに映画を愛する人に捧げる映画だといえるでしょう。マーティン・スコセッシ監督は暴力や精神世界を題材にした映画から、こんなファンタジー映画まで、実に幅広い映画作りにたけた監督です。”Hugo”(プレビューをどうぞ。)は、第84回アカデミー賞の11部門にノミネートされ、そのうち、美術賞、撮影賞、音響録音賞、音響編集賞、視覚効果賞の、まさに映画作りの根幹にかかわる5部門でアカデミー賞を受賞した力作です。
舞台は、1930年代のパリ。かつては多くの観客を魅了する映画を作ってきたベン・キングスレーが夢を失い、年老いて、駅構内の店番をしているところで、同じ駅の時計台に隠れ住む、エイサ・バターフィールド演じる孤児の少年との出会いがあり、少年が探していたハート型の鍵をペンダントにしていた美少女、クロエ・グレース・モレッツを見つけることで、次第に点と点が線になっていきます。
少年は、ジュード・ロウ演ずる父を火事で失い、叔父に引き取られるのですが、父の唯一の形見である機械人形に隠された秘密を探るためには、修理と鍵が必要。そのため駅構内の機械仕掛けの部品を盗んでいたことを、Ben Kingsleyに見つかってしまいます。初めは頑固だった老人も次第に心を開き、機械人形が再び動いたことで発見された秘密は、再び老人の心に映画愛を思い出させるのです。
Martin Scorsese監督は「シャッターアイランド」でも起用した、エミリー・モーティマーを花屋の娘に出演させていて、花を添えています。今回のアカデミー賞では、作品賞を取った、「アーティスト」とともに、古きよき時代の映画賛美がうかがえました。
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