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「人生はビギナーズ」は本来の人生の意義を考える機会を与えてくれる
JUGEMテーマ:映画

「人生はビギナーズ」は本来の人生の意義を考える機会を与えてくれる映画です。老年になってから人生に花を咲かせる人がいます。そんな人にとっては、一般的に考えられる成熟期でさえ、人生にとってはほんのビギナーズ時代かもしれません。

”Beginners”(プレビューをどうぞ。)の主演は、ユアン・マクレガーとなっていますが、その父親役を務める、クリストファー・プラマーが濃厚な演技を見せ、見事、ゴールデン・グローブ賞アカデミー賞の両方で、助演男優賞を射止めました。

グラフィック・アーティストで38歳独身のオリバーは、愛犬アーサー(コスモ)と孤独な人生を送っていました。母ジョージアと父ハルの間に生まれた彼は、小さい頃から両親が本当に愛し合っていたのかいぶかしながら育ったため、心から人を愛する機会にも恵まれませんでした。

それが、5年前に妻を亡くし、高齢になった父から、二つの重大宣告を聞くことで、人生の意義を問う機会を与えられ、徐々に開花していくのです。ガンに侵されたと知ったハルは、後わずかな残り少ない人生を、初めて明かすゲイの恋人アンディー(ゴラン・ヴィシュニック)と一緒に過ごすと宣言。

両方の事実に驚愕したオリバーでしたが、友人に誘われたパーティーで、フランス女優のアナ(メラニー・ロラン)と出会い、互いに惹かれあい、ともに暮らし始めるのですが・・・。

Ewan McGregorの「人生はビギナーズ」前の映画では、「ゴーストライター」が記憶に新しいですが、最近の出たDVDでは、ちょっと風変わりな「パーフェクト・センス」を観ました。

それにしても、あれだけ名をはせた名男優Christopher Plummerが、実はアカデミー初受賞とは信じがたいですが、まるでこの映画のように、これまでの彼の役者人生はビギナーズだったのかも。

| mikaeiga | 17:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
「メランコリア」で極限状態に置かれたときに人間の強さがわかる
JUGEMテーマ:映画

「メランコリア」で極限状態に置かれたときに人間の強さというか本性がわかるような気がします。映画の冒頭は実に美しい。DVDになってから観たのですが、あのスケールの大きい映像は劇場で観ると数倍迫力があったと思います。

”Melancholia”(プレビューをどうぞ。)という地球と同じ青い惑星が、地球に急接近している中、ある結婚式が始まろうとしていました。新婦ジャスティン(キルスティン・ダンスト)は、新郎マイケル(アレクサンダー・スカースガード)とともに、姉夫婦の家で行われる結婚披露宴に、超長い車体のリムジンに乗って向かっていたのですが、曲がりくねった山道を曲がりきれず、大遅刻。

莫大な費用をかけてこの結婚披露パーティーを用意した姉の夫ジョン(キーファー・サザーランド)は切れる寸前。姉のクレア(シャルロット・ゲンズブール)も鬱病の妹をかばいながらも、何かと問題を起こす妹、Kirsten Dunstにほとほと手を焼いている様子。

ともあれ、何とか屋敷にたどり着き、夫
Alexander Skarsardと熱々振りを見せるようで、どこか情緒不安定さをぬぐいきれないで、とうとう一人になります。宴の後は、豪華さが増すほどに、直後には何とも言えない空虚感がただようもの。そんな時に、惑星メランコリアは刻々と地球に迫っているのでした。

最初は衝突回避と思っていた
Kiefer Sutherlandが、事実を把握すると、あっさり消えてしまうのです。この辺、いざとなると男性は弱いのでしょうか?姉夫婦の息子レオ(キャメロン・シュプール)とともに、クレアとジャスティンの姉妹は、心して最期のときを迎える決意をするのでした。

| mikaeiga | 06:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
「テイク・シェルター」の主人公は精神異常なのか、それとも本当に予知能力があったのか
JUGEMテーマ:映画

「テイク・シェルター」の主人公は精神異常なのか、それとも本当に予知能力があったのか、ラストシーンに余韻を残しています。2012年12月21日でマヤ暦が終わるとされ、様々な憶測がされているときに、タイムリーなサイコスリラー的な映画です。

"Take Shelter"(プレビューをどうぞ。)は、片田舎に住むブルーカラーの主人カーティス(マイケル・シャノン)が、あるときから毎晩のように、大規模な自然災害に襲われる夢に悩まされることから始まります。ともに慎ましく暮らす妻サマンサ(ジェシカ・チャステイン)との間には、耳の不自由な娘ハンナ(トーヴァ・スチュワート)がいます。

日中でも幻覚症状に悩むカーティスは、セラピストにも相談するものの、不安は募る一方。精神異常の母を持っているため、自分自身の精神状態を疑いつつも、現実に迫る恐怖を抑えきれず、とうとう裏庭に巨大なシェルターを作り始めるのです。

果たして大嵐は本当にやってくるのか。そしてある日、そのシェルターを使う日が・・・。それは、まだ見ぬ嵐の前触れだったのか。

「テイク・シェルター」はカンヌ映画祭で、批評家週間のグランプリを受賞しており、妻の役を演じるJessica Chastainは最近めきめき名を上げている女優で、「ツリー・オブ・ライフ」や、「ヘルプ」ではアカデミー賞助演女優賞にもノミネートされるなど、今後の活躍が期待されます。

| mikaeiga | 20:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
「ヤングアダルト」の女主人公に決して笑いきれない悲しい女のサガを見る
JUGEMテーマ:映画

「ヤングアダルト」の女主人公が元彼のバディ(パトリック・ウィルソン)を再び釣り上げようと、あらゆる策を凝らす姿には、決して笑えない女のはかなさ、悲しさを感じます。変わっていく自分のことはさておき、いつまでも王子様を求め、愛されたい願望を持ち続けるメイビス。

”Young Adult”(プレビューをどうぞ。)とは、心理学的には、成人期の前期(Young Adulthood)を指す、いわゆるティーンエイジャーの時代。子供から大人になる家庭で過ごす思春期に当たり、自我が芽生えだし、将来の方向の選択を考え始める時期。

”Young Adult”は、文学的には、児童文学から一般的な大人の文学に親しむ前の青少年文庫のカテゴリーに入ります。映画ヤング≒アダルト」では、37歳になってもまだ大人になりきれない女の心の葛藤を描いていて、Charlize Theronが好演しています。

シャーリーズ・セロンはこの「ヤング≒アダルト」で、ゴールデングローブ賞のコメディー・ミュージカル部門の主演女優賞ノミネートされました。最新作では、「白雪姫」を抹殺しようとする悪の女王役を演じていますが、その中で人の美しさをねたむ心と、この「ヤングアダルト」で、人の幸せを破壊し、人のものを奪おうとする心根には、どこか共通項がありますね。

離婚を経験し、アル中で、冴えないゴーストライターのメイビスは、自分の再起をかけて故郷に赴き、あらん限りの手練手管を使っても、今更妻子と幸せに暮らす元彼の
Patrick Wilsonを取り戻すことはできない。最後にいたわりあったのは、その昔いじめにあって体に障害を持つ、本来なら見向きもしないだろう旧友。果たして彼女は本当に大人になれるのでしょうか。

 
| mikaeiga | 00:51 | comments(0) | trackbacks(0) |

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