「アリスのままで」はかなり現実的描写
2015.03.24 Tuesday | category:Drama
JUGEMテーマ:映画
「アリスのままで」のジュリアン・ムーアはアカデミー賞主演女優賞を取りましたが、値打ちのある作品です。この(若年性)アルツハイマーの問題は、現実的に日々
患者が増えている状況で、今後家族が社会がどうやって受け入れていくのか、
かなりシビアな課題と言えるでしょう。
主人公のアリスは、コロンビア大学の言語学教授という設定。つまり知的な職業に
付くものが50歳という働き盛りの時にアルツハイマーにかかるんですね。
ある日、スピーチの最中に言葉が出てこなくなったり、いつも慣れているはずの
ジョギングの途中で道がわからなくなったりと。こんな症状が突然出てくれば、
恐怖でしょうね。
でも、アルツハイマーというのは、知的な人がかかりやすいそうです。確かに、
アメリカ元大統領のレーガンも、イギリス元首相のサッチャーも、引退後この
病気に襲われました。
中でもとても悲しかったシーンは、アリスがお手洗いに行きたくて、その場所を
探しきれずにもらしてしまう場面。アレック・ボールドウィン演ずる夫のジョンは
妻を温かくケアしました。将来もし自分がああなったらどうしようと考えてしまい
ました。
この病気の怖い所は遺伝するということです。病気を発症したことが分かった
アリスは子供たちに検査をするよう促します。すると、よりによって妊娠していた
長女のアナ(ケイト・ボスワース)が遺伝子を持っていることがわかるんですね。
後半、症状が進んでいって、誰かが常に傍にいないといけなくなった時、これまで
母との関係があまりよくなかった次女のリディア(クリステン・スチュワート)が
引っ越してきます。この映画でクリステンは意外にシリアスな役を演じています。
最後の方で、アリスが自分の子供たちの誕生日も把握できなくなった時に、彼女が
用意していた行動をとるのですが、この辺りはネタバレになるので観てのお楽しみ。
この映画を観て思ったことですが、もしどうしても病気にならないといけなかった
としたら、私は癌になる方がましだと思いました。
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